国立劇場おきなわでは、2024年9月28日に第3回「新作組踊戯曲大賞」で奨励賞を受賞した2作品、「玉掛けの糸」と「恋染の手巾」を一挙に上演します。この公演は、組踊300年の歴史を未来へとつなぐ新たな作品の創造を目指した取り組みの一環です。沖縄の方言「うちなーぐち」で上演されますが、舞台両端に設置された電光掲示板に現代語訳の字幕が表示されるため、言葉がわからなくても楽しめます。
第一部の「玉掛けの糸」は、蜘蛛の真嘉戸と美しい娘・真露の禁断の恋を描いた物語。真嘉戸は他者の命を奪って生きることに疑問を抱きながらも、運命的に出会った真露との恋に心を奪われます。結ばれないはずの二人の恋の行方に注目です。
第二部の「恋染の手巾」では、琉球と薩摩の開戦により生き別れになった二人、佐久田之子と真鶴の悲恋が描かれます。真鶴が心を込めて染めた手巾が二人の絆を象徴し、切ない物語が展開されます。
この公演は、伝統的な組踊の世界に新たな息吹を吹き込む試みであり、組踊の魅力を存分に味わうことができる貴重な機会です。チケットは一般3,700円、学生割引もあり、友の会に入会するとさらにお得に鑑賞できますので、早めの予約をおすすめします。