手荷物当日配送サービス「RedCaps」を運営するfurasucoは、石垣島の公共交通を担う東運輸と連携し、「手ぶら観光」で地域交通課題の解決と持続可能な観光の実現を目指す取り組みを開始します。第一弾は、路線バス車外に“手ぶら観光”を呼びかける川柳ポスターを掲出し、観光客の認知向上と利用促進を図ります。

続いて背景です。観光増加に伴うオーバーツーリズムで、空港—市街地・離島ターミナル間などの路線バスは大きな荷物で混雑。約80人乗れるところが実質35名ほどで満員となり、通路の荷物が乗降を妨げ定時運行にも影響します。生活の足である住民の乗降が難しくなる場面や、観光客自身も炎天下での荷物移動・預け入れで滞在時間を削られる課題が生じています。

本連携の施策は、バス側面(電光掲示板下)を活用したプロモーション。手ぶらの快適さをユーモラスに伝える川柳ポスター(2パターン)を、空港線や川平リゾート線など観光利用の多い路線から掲出し、「手ぶらで観光する」スタイルへの意識変革を促します。


想定される効果は4点です。①乗車定員の最適化と輸送効率の向上、②荷物から解放されることで回遊性が高まり観光満足度が上がること、③未訪エリアへの誘客による新たな消費創出、④不要な増便抑制につながるCO₂排出削減など環境面での貢献です。

東運輸は「混雑の長年課題に対する画期的な提案」と期待を示し、furasucoは「RedCapsを通じて滞在をより自由に」と意欲を表明。量から質へ——石垣島の観光を更新する第一歩が、バスの車窓から走り出します。