沖縄県名護市の21世紀の森公園内で進められているPark-PFI制度を活用した複合施設の総称が、このたび一般公募により決定しました。2025年9月1日から30日の間に、200件を超える応募案が寄せられ、選定委員会の厳正な審査を経て、名護市内の小学生からの応募案「あけみおてらす」が採用されました。名称は「名護の自然と光を象徴し、未来へ向けて街を照らす」という意味が込められています。

施設は2026年3月からの一部供用開始を目指しており、公募対象の各公園施設は同年4月以降に順次開業します。開発は「YAMBARU GATEWAY PARK」を構成する名護市の複数企業が担い、構造物は海沿いの「海の棟」が三棟、イベント利用可能な「丘の棟」、地域の飲食・物販を集約した「森の棟」などから構成されます。全体の設計は地元設計会社と協力し、施工は屋部土建が担当しています。
施設は「ビーチアクティビティゾーン」「ヒルトップゾーン」「ロードサイド&フォレストゾーン」の3つのゾーンに分けられています。ビーチゾーンにはスターバックスコーヒーや沖縄最大級のマリンレジャー施設「マリンクラブベリー」、地域で親しまれる「ひがし食堂」が出店予定です。ヒルトップゾーンは結婚式やコンサートに活用され、専門のウエディング会社「ディアーズ・ブレイン」が運営します。ロードサイド&フォレストゾーンは緑豊かな環境の中に複数の飲食や物販店が入り、地域文化を感じられるエリアとなります。これらの店舗は順次発表される予定です。





「あけみお」とは名護の豊かな自然と歴史を象徴する言葉であり、古謡に由来し地域のシンボルとされています。施設名称には、地域の伝統を守りつつ未来への発展を願う想いが込められているとのことです。名護市の新たな交流拠点として、訪れる人々が集い、自然や文化を感じられる場となることが期待されます。

今回の施設名称の公募に名護市内の小学生の案が選ばれたことは、地域の未来を担う若い世代が街づくりに参加する素晴らしい例といえます。また、多様なテナントの出店により、多くの人が集い賑わうことで地域経済の活性化にもつながるでしょう。沖縄においても、こうした持続可能な形で公共施設を活用した新たな取り組みが広がることは歓迎されるべきであり、地域の文化や自然を大切にしつつ発展を目指す名護市の姿勢が感じられます。新施設を通じて地域に新しい交流の場が生まれることを期待しています。