一般財団法人 沖縄美ら島財団は、特別講演会「ヨーロッパに渡った琉球王国の文化遺産」を2025年9月27日(土)、沖縄県立博物館・美術館(おきみゅー)で開催します。ヨーロッパで収集された琉球関連文化財に光を当て、収集の経緯や文化的背景、美術工芸としての価値を多角的にひも解く内容です。会場内では祝嶺恭子氏の復元作品を展示。1階エントランスでは、世界各地に所在する資料の分布マップや調査写真・資料の一部も紹介します。

開催は14:00~17:15(13:30開場)、会場は3階講堂。受付は当日先着(定員200名)です。協力者は研究者や織物研究所ほか、後援には沖縄県教育委員会、沖縄県立博物館・美術館、県内メディア各社が名を連ねます。
プログラムは、高良倉吉氏(琉球大学名誉教授)によるプロローグ「在外琉球関係資料の収集経緯とその歴史的背景」で幕開け。続いて、クライナー ヨーゼフ氏(ボン大学名誉教授)が「琉球王国の工芸美術とヨーロッパの琉球のイメージ形成」を講演。休憩を挟み、佐々木利和氏(北海道大学 アイヌ・先住民研究センター招聘教員)が「東京国立博物館とベルリン国立民族学博物館の琉球資料」を解説し、祝嶺恭子氏(重要無形文化財「首里の織物」各個認定・沖縄県立芸術大学名誉教授)が「琉球王朝文化との再会—先人たちの手わざに触れて—」を語ります。最後は復元作品の鑑賞とアンケートで締めくくります。
あわせてパネル展は9月17日(水)~9月28日(日)、1階エントランスで無料開催。沖縄美ら島財団は、在外資料を通して琉球文化の理解を深め、その魅力と意義を次世代へつなぐ視点の共有を目指します。