日南株式会社が運営する「なんじょう苑グループ」は、2025年11月に職員向けアンケート調査を実施した。
その結果、81.1%の職員が仕事に「やりがいを感じている」と回答した。
これは全国平均である51.2%の約1.6倍に相当する。
深刻な人材不足への挑戦

介護業界は全国的に深刻な人材不足に直面しており、沖縄県内でも人材確保は最重要課題となっている。
なんじょう苑グループでは、給与水準の向上や柔軟な勤務形態などの待遇改善を継続的に実施してきた。
入職を決めた理由としては「職場の雰囲気」や「通勤距離」が47.2%で同率1位となった。
また、37.7%の職員が「給与水準の高さ」を理由に挙げており、待遇面での差別化が採用に寄与している実態が浮き彫りとなった。
リーダー層への意向と課題

リーダー(主任・管理職)への昇進については、希望する層が30.2%であった。
一方で、責任の重さや業務量の増加を懸念して昇進を躊躇する声も上がっている。
会社側は、リーダー手当の増額や業務負担の軽減、マネジメント研修の充実などを通じて魅力向上を図る方針である。
沖縄特有の「ゆいまーる精神」が職場を支える

調査では、67%の職員が「沖縄ならでは」の介護・看護の良さを実感していると回答した。
職員からは、急な休みでも協力し合える環境や、子育て世代への温かい対応を評価する声が寄せられている。
助け合いの文化である「ゆいまーる精神」が、良好な人間関係を築く土壌となっている。
持続可能な介護モデルの構築へ

今後は、新入職員向けのメンタープログラムやリーダー業務の効率化を推進する予定である。
業界水準を上回る給与体系を維持しつつ、身体的負担を軽減する介護機器の導入も進めていく。
沖縄から全国へ、新しい介護のスタンダードを発信することを目指す。

介護業界の慢性的な人手不足に対し、精神論だけでなく「給与」という実利と「ゆいまーる」という文化を融合させた同社の取り組みは、非常に現実的かつ先進的である。特にリーダー層の負担軽減という核心的な課題に正面から向き合う姿勢は、他法人のモデルケースとなる可能性を秘めている。沖縄発の新しい介護の形が全国に広がることを期待したい。